2025-09-05
JOIN THE SEA ISLAND CLUB!【海島綿Webマガジン第6号】
台風の季節になりましたね。この文を書いている今日などは涼しいですが、まだ暑い日も戻ってくるので、皆様引き続き体調にはお気を付けください。
8月はお盆休みから立て続けにジャマイカ出張と、ほとんど事務所を留守にしていた感であっという間に終わってしまいました。このWebマガジンも「もう締め切りが来た!」という感じであります。
さて、気分はまだジャマイカということで、今月号は同国に関係するお知らせからスタートです!
今月のトピックス
✅大阪・関西万博ジャマイカブースで「コットン・デー」を開催します
9月13日(土)に、大阪・関西万博会場コモンズB館内のジャマイカ・コマーシャルスペースにて、全面海島綿の「コットン・デー」を開催いたします!
コモンズB館は円の中心から西寄りに位置する合同パビリオンで、ジャマイカのパビリオン本体のほかに、物産を紹介するコマーシャルスペースがあります。今回の「コットン・デー」はこのコマーシャルスペースで実施いたします。
海島綿畑の写真やジャマイカのリチャーズ大使のメッセージ入りビデオ、ジャマイカ産シーアイランドコットン製品などの展示に加え、クイズイベントも開催いたします。クイズの景品はもちろん海島綿製品です!
9月13日(土)朝10時から19時頃まで開催いたします。当日万博へ行く予定の方、お近くにいらっしゃる方は是非お立ち寄りください。ボブスレー実物の展示が目印です。
✅カリブ産海島綿産地ジャマイカの「ジャークチキン」
ジャマイカという国の名前は日本でも結構馴染み深いですが、実際に行こうとするとものすごく遠いのです。前回の出張で取られた香港経由は論外として、楽なのはニューヨーク経由で、カナダのトロント経由というルートもあります。
今回の訪問はロサンゼルス、フロリダのフォートローダーデールを経由して、35時間ほどかかりました(乗り継ぎの待ち時間も含めてですが)。行くだけで一苦労です。
そんな旅の苦労を吹き飛ばしてくれるのは現地の食であります。ジャマイカでは肉類は何でも手に入りますが、一番ポピュラーなのはチキンのようです。街中にはフライドチキン屋さんが多い印象。
Cook Shopと呼ばれるお弁当屋さんでも。
でも、ジャマイカならではのチキン料理といえばジャーク・チキン。スコッチボネットという辛いトウガラシやオールスパイス、その他香辛料や醤油、ライムを使用したシーズニングに付け込み、焼いた料理です。色々な素材が合わさっているからか、そこまで辛さは感じません。こちらもドラム缶を再利用したグリルで供しているのをよく見かけます。
これにカリブ海諸国でよくみられるライス&ピーズという豆ごはん(ココナッツミルク風味で美味しい!)を添えた一皿は定番です。なおこのライス&ピーズ、見た目はお赤飯みたいですが味は全然違います。
あまりにも好きなので、帰りの飛行機を待つ間に空港でも食べちゃいました。
ジャークチキンはこの夏、某牛丼チェーンで店舗限定で提供されていたので、もしかしたら試された方もいらっしゃるかも?
今回のホテルは朝食付きだったのですが、そのままだと何の変哲もないパンと卵のコンチネンタル・ブレックファストになります。でも追加料金で「ジャマイカン・ブレックファスト」に変えることができて、私もほかの宿泊客がしているのを見て試してみました。それがこちらの茶色い朝ごはん。
色々と組み合わせを指定させされるのですが、それぞれがどんなものなのか分からないので適当に頼んでみました。やってきたのはダンプリングという甘くない揚げドーナッツとバナナとパンの実(Bread Fruit)をやはり揚げたものに、おかずは塩サバをほぐして煮込んだようなものでした。
パンの実というのは初めて食べました。それだけ食べるとThe炭水化物という感じですが、塩サバと一緒に食べるとことのほか相性良く、大変おいしくいただきました。
一方で、飲み物といえばココナッツジュース。あまりクーラーの効かない車で地方の畑に赴くと、ついたころには半ば脱水症状になっています。そんな時は道端にあるココナッツの屋台に立ち寄ります。
お店の人に1個頼むと、片手に持ったココナッツをマチェーテ(鉈(なた)のお化け)でガシガシと切り刻み、ジュースのたまった中の空洞が姿を現すと、そこにストローをさして手渡してくれます。(ストローが紙製であるのが意外でした)
あなたの運が良ければ、そのスタンドには冷やされたココナッツがあるでしょう。そのおいしさといったら、『体に染み渡る』とはまさにこういうことか!という感です。ココナッツジュースは水よりもスポーツドリンクに近く、実際に水分補給に最適の飲み物だそうです。
✅海島綿豆知識 #4
コットンが持つ天然の撚り
皆さんはコットンの繊維をご覧になったことはあるでしょうか?脱脂綿のような繊維の塊は誰でも目にされたことはあると思いますが、1本のコットン繊維を注意深く観察されたことはないかもしれません。
数ある特徴の中から今回ご紹介するのは、繊維が持つ「天然の撚り」です。
肉眼ではコットン繊維はあまりにも細くてその特徴はよくわかりませんが、電子顕微鏡で見ると、らせんのようにねじれた構造を持つことが分かります。このねじれは種から成長する際には水分を含んだホース状だった綿毛が、コットンボールがはじけて乾燥し水分が抜けるに従い断面が潰れる過程でよじれることにより作られます。実はこのねじれが糸にする際に大きな役割を果たします。
綿糸はコットンの繊維を束ねて機械的によじって絞るような方法で糸の形を保つように作られます。でも、繊維が天然撚りを持たなければ、相当強く絞らなければスルッと抜けてしまい糸として成り立ちません。天然の撚り同士が引っかかることによって、適度な紡績撚りの糸となるのです。
まさに神様が人の役に立つようにデザインしたような自然の神秘!
海島綿はコットンの中でも天然の撚りがことに多いといわれています。繊維強度や繊維長といったその他の海島綿の優れた特徴と相まって、海島綿糸はふんわりとした甘い撚りの製品に仕上げることが可能になるのです。
あとがき
やっぱり私の「コットン」の発音は英語として通じないようです。また入国の際「Huh?」と言われておしまい。もう諦めます。
おまけに帰りのアメリカでの税関では「畑か牧場に滞在したか?」という質問に馬鹿正直に「Yes I did!」と答えたために別室に連れていかれ、靴の底に土が残っていないかなど調べられ、余計な時間を取られました。
以前にも羊羹をマリファナペーストと疑われたり、佃煮を「魚に何をしたんだ」と没収されたり、入国・税関には良い思い出がありません。完全に合わないのでしょうね。