シーアイランドクラブ

2025-04-07

JOIN THE SEA ISLAND CLUB!【海島綿Webマガジン創刊号】

創刊のご挨拶

皆様、こんにちは。シーアイランドクラブ株式会社です。

当社は海島綿(シーアイランドコットン)の原綿を栽培農家さんから直接買い付け、そこから作った糸を自ら販売している日本で唯一の企業です。

私はそんな会社の企画課で、新たにこのWebマガジンの発行を担当することになりました伊藤です。企画課ではいったい何をしているか?という疑問がわいてくるかと思います。身も蓋もない言い方をすると、海島綿に関わること全部です。例を挙げると農家さんとの日常のやり取り、農場視察、輸入手配、紡績手配、糸の販売、プロモーション。。。などなど

これから月一回発行していくこのWebマガジンでは、社内の「何でも屋」的な立場から学んだ海島綿のあんなことやこんなことについて、少しずつお伝えしてまいります。

「海島綿のコトなんて知っているよ」という方でも、毎号新たな発見があるような内容を心掛けてまいります。毎月このマガジンを読んでいただければ、誰でも海島綿の魅力の虜となること間違いなしです!

今月のトピックス

✅ フェアトレードとしても遜色ないジャマイカの海島綿

3月中旬、収穫作業真っ只中のジャマイカの海島綿畑へ行ってまいりました。3泊7日という事前のイメージは滅茶苦茶なスケジュールでしたが、終わってみると意外と何とかなるものです。今回は出発から到着まで40時間と、これまでの最高記録を更新しました!

現状、北部海岸地帯の二つの畑で収穫が進んでいます。

今回私はカリブ産海島綿のサプライチェーンの始まり、つまり綿摘みをするピッカーさんや農場の現場で働く人々とのコミュニケーションを目的としてこれらの畑を訪問してまいりました。

これまでのジャマイカ訪問は収穫が終って日本へのコンテナに積み込まれる直前や、栽培前の契約のタイミングなどばかりでしたので、私も非常に楽しみにしていました。

天気は快晴で写真を撮るには絶好の日より。
コットンも満開で出迎えてくれました。

でも炎天下の収穫作業はことのほか大変なものでした。それでもカミラさん、サンドラさん、アレクサンダーさんなど何人ものピッカーさんの隣でお話ししたり写真を取らせてもらったりしながら、一緒に美しいコットンボールをひたすら収穫しました。

見ていると、半日頑張って取れる数量はせいぜい30ポンド(約13.6㎏)くらいのようです。ここジャマイカでは一般的なフェアトレードコットンの設定価格を上回る賃金がピッカーさんに支払われています。あらためて比較して驚いたのですが、ピッカーさんに支払う賃金だけで、代表的なフェアトレードコットンの最低単価を超えているのです。

いうまでもなく、コットンの栽培は畑を耕して、種をまき、雑草を抜き、最後に収穫という手順を踏みます。収穫費用というのはコットンの栽培コストの一部分でしかありません。ジャマイカにおける収穫費用は、彼女たち、彼らがきちんと尊厳をもって生活できる水準で決められており、決して大盤振る舞いをしているわけではないのですが。。。

実は数年前にジャマイカのシーアイランドコットンを正式なフェアトレードコットンとして登録しようと試みたことがございました。しかしジャマイカではこのプロジェクト以外に綿花は栽培されておらず、まだまだ小さな規模です。認証団体がこの国のコットンを対象とするには、「産業」といえるほどの規模にならないと難しいことがわかり、一旦保留にした経緯があります。

ジャマイカのプロジェクトを始めたときに「ブルーマウンテン・コーヒー並みの規模にしよう!」と農家の人たちを鼓舞したことがあります。大変だけれども、それに見合った報酬を手にすることができる仕事として、毎年リピーターとして畑に戻ってきてくれる方も多いプロジェクトにゆっくりではありますが育ってきています。

もしかすると、将来再挑戦できる時が来るかもしれませんが、今は私たちが皆様の目となり耳となり、生産の場で誰かに悲しい思いをさせているわけでもなく、安心してご使用いただけるコットンであることをお伝えすることが大事と考えています。

✅ 2026SSに海島綿の接触冷感素材FRESCA(フレスカ)をどうぞ

FRESCAは、アメリカン・シーアイランドコットンをベースとした接触冷感の糸です。海島綿の持つ上質な肌触りに「爽やかさ」を兼ね備えます。化学的な加工に頼らずあくまでも天然素材の特性を活かしたコットン100%の機能糸です。

✅ 海島綿セミナー開催予告!

英国から門外不出だった海島綿の原綿が初めて日本にもたらされてから今年で50年を数えます。この節目の年に、品質や歴史だけではない多様な海島綿の魅力についてお伝えするセミナーを開催いたします。

消費者の共感を呼ぶ「シン・海島綿」の姿を見にいらしてください。

日時:5月21日(水)14:30-15:30
場所:東京都中央区日本橋教育会館8Fホール

正式なご案内、お申し込み方法はDMの他、次号の本Webマガでお知らせいたします。

海島綿豆知識 #1

「海島綿の名前の由来」

もしかすると、ここまで読んでくださった皆様にとっては常識かもしれない、海島綿という名前の由来です。

海島綿というと「カリブ海に浮かぶ島でとれる綿花」というイメージですが、実はアメリカ合衆国の地名からきています。18世紀の後半に、カリブの島々からもたらされた種をもとにアメリカ東海岸で綿花栽培が花開きました。

その中心となったのがジョージア州のシーアイランド地方だったために「シーアイランドコットン」と呼ばれるようになったのです。

海島綿はそれを日本語に直訳したものです。ちなみに長綿のアップランドという名前はシーアイランドに対比してつけられました。

なお、この時のアメリカでのシーアイランドコットン栽培は20世紀の初頭にいったん下火になりますが、21世紀になり復活しました。現在弊社のアメリカン・シーアイランドコットンとして再び商品化されています。

あとがき

海島綿は情報量の多い素材です。それはつまり千差万別な消費者ひとりひとりの心に、何らかの形で響く切り口がきっと見つかるということだと思います。

今後もなるべく簡潔に、なおかつ「そうだったのか!」と思っていただけるような多様な側面から海島綿の魅力をお伝えしてまいりますので、どうぞご期待ください!(ITO)

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