JOIN THE SEA ISLAND CLUB!【海島綿Webマガジン第12号】
気が付けばこのWebマガジンも第12号まで回を重ねてまいりました。お客様にお会いするときに「毎月読んでいるよ!」と言っていただくことがあります。そんな声を励みに2年目も継続してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、先月末に海島綿Webサイトがリニューアルされました。2年4か月ぶりの刷新となります。
このサイトは、おそらく世界でただ一つの海島綿に特化した情報の発信媒体です。皆様が安心してご利用いただける裏付けのある情報を拡充してまいりますので、今後もご期待ください!
今月のトピックス
✅ホームページ リニューアル完了!
というわけで、海島綿情報発信の要(かなめ)となる弊社のWebサイトが完全リニューアルされました。

「海島綿って何?」「カリブ産とアメリカ産はどのように違うの?」といった基本的な疑問に対して、より分かりやすくお応えすべく文章を全面的に刷新しました。
海島綿のことを深く知ることができるとご好評をいただいているコラム「Cotton Story/綿物語」にはタグ機能が付き、海島綿の「歴史」、「品質」などトピックごとに過去記事をボタン一つでソートできるようになりました。必要とする情報へ素早くアプローチいただけます。
このWebで公開されている海島綿情報はスタッフによる現地訪問だけでなく、学術論文、英字紙アーカイブ、専門書、はては大英帝国時代の公文書などなど、一次情報を拠り所としているため、安心してご利用いただけます。
随時新たな情報が加わっていきますので、月に一度は遊びにきてくださいね!
✅インスタグラムはじめます
ありそうでなかった海島綿のインスタグラムも始まっております。

これまでの文字主体の情報とは一味違う、海島綿のイメージが更に膨らむ内容となりそうです。
▼こちらからフォローいただけますようお願いいたします
https://www.instagram.com/sea_island_club_official/
@sea_island_club_official
✅海島綿セミナー@大阪 お申し込み受付開始です!
海島綿製品のマーケティングに役立つ情報満載!
4月14日の大阪における海島綿セミナーはご参加の登録を受け付けています!
下のQRコードを読み取るか、クリックするとお申し込みページへ飛びます。お手数ですがお一人ずつお申込みいただけますようお願いいたします。
タイトル:「顧客ニーズに合った海島綿の価値を見つけよう!」
日時:2026年4月14日(火)14:00~15:30
場所:アットビジネスセンター大阪本町 大阪国際ビル16階1607号室
大阪府大阪市中央区安土町2丁目3−13
席数が限られているため、お早目のご登録をお願いいたします。
✅海島綿豆知識 #10 「『繊維長』とは何ぞや?」
皆さまは「海島綿は繊維長が長い!」という表現をよく目や耳にされると思うのですが、そもそも私たちが「繊維長」というとき、具体的に何を指しているのかはご存じでしょうか?コットンは天然繊維ですので、コットンボール一つの中にも様々な長さの繊維が含まれています。つまり、何らかの方法でこれら色々な長さの繊維を「代表」する値を設定する必要があります。
では、それは一番長い繊維でよいでしょうか?
極端な例として、全体に含まれる繊維の1%が70㎜の長さで、残り99%の長さが10㎜(笑)のコットンを想像してみてください。実際、下の写真のように長いものでは3インチ(76.2㎜)を超える繊維が海島綿に含まれています。このコットンの繊維長を「70㎜」と称すると「凄い!」となるでしょうが、紡績の観点からすると短繊維だらけで非常に使いにくいコットンかと思います。

あるサンプルを代表する値として納得感がありかつ安定した品質の糸にするという実用性を考慮して、一般的に参照される繊維長の基準としては機械で計るUHML(Upper Half Mean Length)という計測値があります。これはコットンの繊維を長いものから短いものまでスキャンをして、上位50%つまりUpper Halfの繊維長だけを平均した長さです。紡績工程で糸にならず落ちてしまう分を含む短めの繊維を考慮しないことで、糸づくりとの関連性が高く、かつ比較可能な繊維長の基準になるのです。
弊社では海島綿の繊維長についてお話しする際にはこのUHMLを採用しております。
一方でこのUHMLの他に1/32インチ単位で長さを表す表記があります。1/32インチの倍数を繊維長の表記とするのです。いや、何言っているかわかりませんよね?(笑)
具体例をあげますと、長さが「50」と表記されるものは50÷32=1.5625インチ、「48」だと48÷32=1.5インチを表します。綿花の売買契約ではこちらの表記方式をよくみます。
ただややこしいのは、ステープル「48(1.5インチ)」とされるコットンサンプルのUHMLを測っても、同じ1.5インチという結果にはならないというのです。こうなるともうチンプンカンプンです。
私自身「どういうことだろう」と今回のエントリーを機に調べたところ、1/32単位の表記は専門訓練を受けた「クラッサー(仕分け人?)」と呼ばれる人がかつて手作業でコットン繊維の長さを判定していた頃の名残で、機械とは全く違うやり方であるため、人が1.5インチと判定するものと機械が1.5インチと判定するものでは一定のずれが発生してしまうそうです。
現在は機械による品質検査が一般的ですが、人の手による過去のデータと比較するために、機械での測定結果が1.37-1.42インチになるコットンはステープル表記では「48」つまり1.5インチと表されるというように、これら2つの手法による数値の間の換算表が作られています(下の表はUSDA Agricultural Marketing Service発行の冊子から抜粋)。

なお、このクラッサーは廃れてしまったのかと思いきや、今でもアメリカ等でその資格を取るための2週間ほどのセミナーが開催されているようです。
あとがき
今月は文字情報主体となりましたが、ここまで目を開いたまま読み通してくださった方はどれくらいいらっしゃるのかちょっと不安。。。でも、調べれば調べるほど「コットンの品質」という話題は歴史があり、奥が深い(そして面白い!)のです。
日本の紡績産業が盛んだったころは、おそらくこういった知識は業界では半ば常識としてご存じの方も多かったのではないかと思います。今はどうでしょう?
一方で、まだまだネットだけでも勉強できることはたくさんあります。ただ注意しなければならないのは情報の正確性です。検索エンジンが日本語でまとめてくれたとしても、情報源は英語である場合もあります。情報の正しさと翻訳の正しさ、2重の意味で原典にあたり確認する必要があると感じます。(ITO)

