シーアイランドクラブ

American
Sea Island Cotton

「奇跡の綿花」

今日、世界中で最高級コットンとして知られる“シーアイランドコットン(海島綿)”の名称は、18世紀後半、カリブ・バルバデンセ種がアメリカ東海岸シーアイランド地方で栽培されたことに由来します。しかし20世紀初頭、害虫による壊滅的な被害を受け商業栽培が衰退し、アメリカでは別の品種の綿花栽培が主流となります。

再び商業栽培への取り組みが始まったのは、1980年代に始まったニューメキシコ州立大学の種子開発プログラムがきっかけです。
復活の地は南西部のごく限られた地域です。高地でありながら、日照の多い砂漠気候、栽培に適した土質で日光を浴び、夜間の冷涼さが綿花に休息を与え、害虫から綿花を守ります。
そして霜が降り始める頃になると葉が落ち収穫を迎えます。もはやカリブ海の島々以外では、不可能と思われていたシーアイランドコットンの商業栽培、人々を魅了するしなやかな肌触りの美しい綿花の奇跡の復活です。

私たちはこの綿花事業の継続のために特定の農家と契約栽培を続けており、またその栽培にはUS COTTON TRUST PROTOCOLの基準を取り入れています。

American Sea Island Cottonの歴史

シーアイランドコットンの歴史は、シーアイランドコットンと呼ばれるずっとずっと前にさかのぼります。品種をゴシピウム・バルバデンセ種と言い、現在の南米ペルー、エクアドル国境付近で作られていました。
小アンティル諸島を通じて西印度諸島へと広がり、1492年コロンブスがバハマ諸島に到達したとき、ヨーロッパの人々に知られることになります。17世紀頃、英国領になると綿花栽培が盛んになり、バルバデンセ種のしなやかな肌触りの綿花は英国から門外不出になります。手に入れることが出来ないその綿花は、幻のコットンとしてその地位を築いていきます。
ただ、激動の歴史の中、栽培の難しいバルバデンセ種は、栽培が容易なサトウキビや低級な綿花栽培などに置き換えられ、西印度諸島での商業栽培が一時期衰退します。
代わりに18世紀後半から、アメリカのジョージア州シーアイランド地方での栽培が盛んになっていきました。この地で栽培されるバルバデンセ種も変わることなく人々を魅了し続け、いつしかシーアイランドのコットン=シーアイランドコットンと呼ばれるようになったのです。ただ、この綿花も20世紀初頭、害虫被害により一旦商業栽培が衰退します。
再び商業栽培への機運が起こったのは1980年代のニューメキシコ州においてでした。現地の州立大学に超長綿の研究プログラムが設けられ、シーアイランドコットン復活の下地が整ってきました。私たちはカリブ海からの種と共にこのプログラムに参加しました。そこから10年あまりの試験栽培を経て、およそ100年ぶりにアメリカの地でシーアイランドコットンの商業栽培が開始され、現在にいたります。

US COTTON TRUST PROTOCOL

アメリカン・シーアイランドコットンは、US COTTON TRUST PROTOCOLの基準にそって栽培されています。
US COTTON TRUST PROTOCOLとはアメリカにおいて綿花のサステナビリティに取り組むプログラムです。
このプログラムは6つのサステナビリティ(水の使用、エネルギーの使用、温室効果ガスの排出量、土壌保全、土壌炭素、土地利用)に基づいて構築されており、サプライチェーンの透明性を提供する世界初の綿花事業プログラムです。2015年までの35年間でアメリカにおける綿花栽培は水使用79%、温室効果ガス40%を削減するなど環境負荷を大きく低減しています。さらに2025年までの10年間の目標として、水使用量18%、温室効果ガス排出39%削減などの目標を立てています。アメリカン・シーアイランドコットンは、人と環境に優しいコットンです。
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